【糖質制限実践レポート File NO.11】食に対する意識がシフトしたら糖質は食べたくなくなった!

広告

昨年(2018年)11月末イタリア在住歴40年の友人である岡広巳さん(60代)が一時帰国した際、糖質過多の食事がいかに体に悪い影響を及ぼすかを(何と!)蕎麦屋で話した。

寝ているとだるいすぐに寝付けない頭がガンガンしている脈が速い。「この状態はマズイ!」と暗中模索していたので、体調不良の原因が食生活にあり!とピンときたそうだ。すぐに糖質制限を開始した。

わずか半年で10kg減量の目標を達成。今回6ヶ月ぶりに会うとシルエットが違う。肌ツヤもよく、何よりもすこぶる調子がよいそうだ。「糖質制限のお陰で僕の命は救われた!」と熱く語ってくれた。

糖質過多のイタリアンは日本人も大好きなパスタとピザばかり

野菜が好きなのでサラダは食べるが、パスタ、パスタ、パスタ、ピザ、パスタ、パスタという食事パターン。これぞ糖質過多のイタリアン!

パスタとピザの糖質量はこんなにもある!

◎ パスタ 70g(角砂糖17.5個)~ 80g(角砂糖20個)/1人前(250g)
◎ ピザ  75g(角砂糖18.8個)~ 80g (角砂糖20個)/1枚(直径30cm)

岡さんはパスタ2人前位、ピザも大きなイタリアサイズを平らげていた。概算すると1回の食事の糖質量は150g前後となり、山積みの角砂糖37.5個分を摂取していたことになる。いくらパスタが低GI食品でも、良質なチーズ使用のピザでも、NG!NG!NG!

外食のコース料理も糖質ばかりだった。前菜の生ハム、魚介、野菜、オリーブオイルをふんだんに使ったイタリア版お惣菜はパス。いきなりパスタやリゾットから始め、メインの肉や魚は食べずに、デザートで終わる。

さらに糖質量をグンと上げるのがドカンと出されるパン類。イタリアはどこのレストランでもパンは無料なの上にお代わりができる。オリーブオイルは付けるが結構な量のパンをおしゃべりしながら「惰性で食べていた」そうだ。

※ 日本の「ごはんおかわり自由」も要注意!

日本のコンビニで買う糖質の多い夜食は不調の要因

日本滞在中には、時差のあるイタリアと深夜に仕事のやり取りをするからと、夜食を帰宅途中にコンビニで入手していた。それも夕食をたっぷり食べて満腹状態なのに「おにぎり/サンドイッチ+サラダ+コーンスープ/味噌汁」さらに「デザート」まで買っていた。※ 赤文字は糖質の多い食品

考えられる不調の要因

深夜3時頃に糖質の多い食品を体に入れることが、いかに悪いか当時は知らない。体ではこんな状態が起こっていた可能性がある。

● 血糖値の乱高化である「血糖値スパイク」を引き起こしていたかもしれない。
※ 高血糖スパイクの怖さは以下の記事をご一読下さい

⇒ 我が身にも起こっている!血管細胞をこわす血糖値スパイクとは

⇒ 糖質食事により健常人でも起こる急激な血糖値上昇

● 体内でAGEs(終末糖化産物 Advanced Glycation End Products)が生成されていたかもしれない。高血糖状態で生産されるAGEsは、炎症や酸化に関係するだけでなく老化を促進させる。皮肌のシワやタルミなどの原因になる。

● 消化に良いイメージのあるごはんは消化に悪く2時間位胃に滞留する。そのまま寝ると胃酸が逆流して逆流性食道炎の引き金になっていたかもしれない。

我慢しない”岡流”糖質制限

今でも「我慢しない!食べたいものは食べる!」というスタンスは変わっていないが「糖質の怖さ」がわかってしまったから、元の食事には戻れない食に対する意識がシフトした

アプリ

【推移がわかるスマホ用アプリで体重、BIMなどを日々チェック】

栄養成分量や体重、MBI指数がわかるアプリを携帯にダウンロードして食べる食品をチェックする習慣が身についた。角砂糖で表示されると糖質の多い食品は怖くて食べられなくなった。

毎日の食事内容もすっかり低糖傾向になったが朝食では糖質の多い食品も摂っている。一方、食べるリズムは3食を決まった時間に摂るのではなく、おなかが空いたら食べるようになった。

カプチーノ

◎ 朝食 豆乳入りカプチーノと五穀ブリオッシュを食べてから、フレッシュオレンジジュースを飲む。カプチーノは乳糖が含まれる牛乳から豆乳に変えた。

◎ 昼食 オムレツが定番。平飼い卵2個~3個、チーズ、アスパラやタマネギを入れる。チーズが安いイタリアなのでモッツァレラ、ゴルゴンゾーラ、ブリックなど色々な種類をふんだんい使うそうで羨ましい限りだ。

◎ 夕食 今まで脂質は体に悪いと思っていたので肉類はほとんど口にしなかったが、今は必須のタンパク質も摂れる肉類をしっかり食べるようになった。外食でも前菜の後に肉や魚料理を頼むようになった。パンはちょこっとつまむ程度を食べる。

間食半熟のゆで卵やチーズを食べる事が多くなった。

糖質の多いフレッシュオレンジジュースとビタミンC効果

オレンジジュース
イタリアでは「朝のオレンジジュースは金の価値、昼は銀の価値、夜は銅の価値」ということで、岡さんは、朝食に糖質の多いフレッシュオレンジジュースを飲んでいる。

そこで栄養やサプリメントにも詳しい糖質制限推進派歯科医師 江角恵理子先生にお話を伺った。

ビタミンC摂取時間については残念ながら良く分かっていないと思います。ビタミンCはあまり身体に蓄えがききませんので、基本的に出来るだけ分割して摂取するのが良いです。1日3回、1グラムづつ、が多くの人に勧められる方法です。3時間毎に飲む方法すらあります。

ビタミンCは単独摂取(サプリメントなど)よりも植物に含まれるフラボノイド(オレンジジュース)と一緒に摂取する方が効率がよいです。朝オレンジジュースを飲むのは摂取した果糖が活動エネルギーとして使われるというのが有利な点だと思います。但し、夜、飲むと果糖が速やかに中性脂肪となって身体に蓄えられます

注意して欲しいのは、”しぼりたて”フレッシュオレンジジュース(柑橘類全般)を飲んだあとは皮膚が日光に反応しやすくなります。ソラレンという物質のせいです。そんなに神経質になる必要はないのですが、海水浴や山登りに行く日の朝は、フレッシュなオレンジジュースはやめた方が良いかもしれません。濃縮還元ジュースはこれに当てはまりません。

体質も味覚も変わり、気がつくと糖質中毒から抜けていた

さて、糖質制限による第一目的の体質改善はみごとに成功した。糖質過多の食生活でマヒしていた頭や体はよみがえりスッキリ爽快な上に食後に眠くならない疲れないので効率よく毎日が送れているそうだ。

味覚も戻り、旬な食材や素材の味がわかるようになった。一方、まずい物は余計まずく感じると苦笑した。

あれほど食べていたパスタは食べる気が起こらない。たまに少量食べても量が多く感じる。ピザを食べる回数は1/10以下に減った。無理しているのではなくピザも昔の様に食べたいと思わないそうだ。

日本に来ると複数回は食べていた好物の蕎麦やラーメンも「別にわざわざ行かなくても」と思えるようになった。

「そういえば、今回の滞在中は帰宅時のコンビニに立ち寄りはほとんどなく、たまにのぞいても買うものが余りなくてね。水とバナナ?糖質28.2g/1本=角砂糖7個くらい」と本人もびっくり。

アルコール、タバコ、はたまた麻薬のように糖質も中毒性がある。岡さんは、意識の変化だけではなく実際に糖質中毒から抜けたようだ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました