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脂質異常症のこと

脂質異常症ってなに?

脂質異常症とは、血液中に含まれる中性脂肪と悪玉(LDL)コレステロールが多く、善玉(HDL)コレステロールが少ない状態です。自覚症状がないので放置しておくと、動脈硬化が起こり、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすリスクが高くなります。

意外と必要な中性脂肪

中性脂肪とは、別名トリグリセリド(TG)と呼ばれます。「中性脂肪」と聞くだけで、不要なものと思われがちですが、人の体を動かすエネルギー源だけでなく、毛布のように体温を一定に保ち内臓を守る働きをします。

血液中の中性脂肪の基準値は30-140mg/dlですが、150mg/dl以上になると脂質異常症と診断されます。中性脂肪が高いと、悪玉(LDL)コレステロールを増やし、善玉(HDL)コレステロールを減らすといわれていますが、糖質制限の観点からは、中性脂肪を増やすとされるカロリーの高い脂質摂取は、その原因ではなく、むしろ糖質(炭水化物)の摂取が中性脂肪を増やす原因と考えます。

善玉コレステロールと悪玉コレステロール

コレステロールは、悪玉(LDL)コレステロールと善玉(HDL)コレステロールがあり、この二つのコレステロールの合算が、総コレステロールです。

最近の研究で、悪玉コレステロールの中の超悪玉(小型LDL)コレステロールが動脈硬化を引き起こし、中性脂肪が増えると、LDLコレステロールが小型化して小型LDLコレステロールが増えることがわかりました。逆に、中性脂肪が減ると、小型LDLコレステロールが普通のLDLコレステロールに戻ります。HDLコレステロールは、血管の壁にこびりついたLDLコレステロールを取り去ってくれる役割をします。

「コレステロール値が上がる、イクラ、タラコ、イカなどコレステロールが多い食品は控えめに。」といわれてきましたが、厚生労働省は2015年4月改訂の日本人の食事摂取基準(2015版)で、「科学的根拠が得られなかったため、コレステロールの摂取目標量を撤廃する。」としました。

脂質の状態がよくなる糖質制限

2008年に科学的な権威雑誌『ザ・ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』で公表された肥満・糖尿病の研究があります。この研究で注目されたDIRECT試験は、肥満、過体重の被験者を、低脂肪食、地中海食(オリーブオイル、ナッツ、フルーツ、パスタ、魚など)、糖質制限食を摂るグループに無作為で振り分け、体重の減少を2年間にわたり調査しています。

調査の結果、HDLコレステロールを最も上げ、中性脂肪を最も下げたのが、糖質制限食でした。LDLコレステロールに関しては、調査を始めて半年後に上昇していますが、2年後には落ち着いています。

肥満の人、アルコールを飲む人は、必読です

脂肪肝

脂肪肝は、肝臓に脂肪が異常に蓄積した状態をいいます(全肝細胞の30%以上が脂肪の状態)。肝臓が沈黙の臓器と称されるように、ほとんど自覚症状がありませんが、脂肪肝→脂肪性肝炎→肝硬変→肝ガンへと進むので、肥満の人、アルコールをよく飲む人は注意が必要です。最近では、脂肪肝は30代~40代を中心に増加傾向にあります。

そして糖質制限食により10kgの減量に成功し、血圧、内臓脂肪も正常値に、脂肪肝は改善、自身の糖尿病も克服した糖質制限の第一人者である江部康二医師は次のように言っています。

「脂肪肝の根本要因は、脂質ではなく糖質である。」

「糖質摂取は、食後血糖値上昇→インスリンの大量追加分泌→中性脂肪合成→脂肪肝・肥満につながるが、糖質制限食→中性脂肪分解→脂肪酸・ケトン体→エネルギー源〈脂肪酸ケトン体エネルギーシステム〉の理論から考えると、糖質を食べていたら、カロリー制限をしても、脂肪肝が改善することは難しい。一方、スーパー糖質制限食では、肉・魚・豆腐などを摂取すれば、高脂質・高タンパク食となるが、常に脂肪が分解されるので、脂肪肝は改善する。」

参照:ドクター江部の糖尿病徒然日記

アルコールを飲む人は、焼酎、ウイスキー、ヴォッカ、ジンは低糖質ですが、過度のアルコール摂取は肝臓に負担をかけるので、やはり休肝日や節酒は必要ですね。

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